潮干狩りでアサリを探していると、チョコチョコと動き回るヤドカリを見つけることがあります。
特にお子さんが一緒のときは「飼ってみたい!」という声が上がることも多いでしょう。
ヤドカリは比較的丈夫で、小さなスペースでも飼育ができる生き物です。
身近な材料で飼育環境を整えることができるため、生き物の習性を学んだり、命の大切さを知る良い機会にもなります。
この記事では、潮干狩りで捕まえたヤドカリを自宅で飼うために必要な道具や水の準備、エサ、飼育のコツまで、初心者の方でもわかりやすく丁寧にご紹介します。
ぜひ参考にして、ヤドカリとの暮らしを楽しんでくださいね。
ヤドカリの飼い方【初心者向けステップ解説】
潮干狩りで見つけたヤドカリは、多くの場合「イソヤドカリ」という海水に棲む種類です。
正しい環境を用意することで、元気に長生きさせることができます。
1. 飼育容器の準備
初心者アドバイス:まずはプラケースからスタートでOK!
- サイズ:ヤドカリ数匹なら20~30cmのケースで十分
- 素材:プラケース or 小型水槽
- フタ付き推奨:湿度を保ち、脱走を防ぐため
- 底砂:海の砂(持ち帰ったものは洗って乾かす)。
厚さ2〜5cm程度
2. 海水の準備(人工海水)
イソヤドカリは普通の水道水では飼えません。
必ず海水環境を用意する必要があります。
【海水の作り方】
必要なもの
- 人工海水の素(アクアショップや通販で入手可能)
- カルキを抜いた水道水
- 計量スプーン or はかり
- バケツや大きめの容器
- 比重計(あると便利)
- 温度計(20~28℃が適温)
【作り方手順】
- 水を用意
カルキ抜きした水をバケツに用意(中和剤 or 半日以上汲み置き) - 人工海水の素を計量し、よく混ぜる
目安:1リットルに対して約35g(商品説明に準ずる) - 比重をチェック(あれば)
理想:1.020~1.025 - 水温を確認
夏場は自然温度でもOK。
冬場はヒーターが必要なことも。 - 水槽にゆっくり注ぎ、環境を整える
→ 水道水のまま入れてしまい、ヤドカリが弱ってしまうケースが多発!
必ず人工海水を使用してください。
3. 温度と湿度管理
ヤドカリは湿度が高い環境を好みます。乾燥しすぎると脱皮不全などのトラブルが起きることも。
- 水温:20〜28℃
- 湿度:60〜80%が理想(乾燥していれば霧吹きで調整)
4. 住処・隠れ家を用意しよう
ヤドカリは臆病な性格なので、隠れられる場所が必要不可欠です。
- 石、貝殻、流木などを入れると安心します
- 成長に合わせて引っ越し用の貝殻も複数用意(少し大きめのものがベター)
引っ越し用の貝殻は、海で拾ってくるのが確実です。
→ 貝殻が足りないと引っ越しできず、ストレスで弱ることも。
5. エサは何をあげればいい?
ヤドカリは雑食性。自然では海藻や有機物を食べていますが、家庭でも手に入りやすいものが使えます。
おすすめの餌
- 市販のヤドカリ用フード(ペットショップで購入可)
- 魚用のフレークやタブレット
- 乾燥エビ・アミエビ・桜えび
- 野菜くず(にんじん、キャベツ、レタスなど/無農薬推奨)
- 茹でたごはん粒(ほんの少し)
- 煮干し・かつおぶし(塩分・調味料なし)
食べ残しはすぐに取り除きましょう(腐敗防止)
味付き・塩分のある食品はNG
✅初心者アドバイス
与える量はごく少量でOK!「ちょっと少ないかな?」くらいがちょうどいいです。
6. 脱皮とストレス対策
ヤドカリは定期的に脱皮をします。脱皮中は非常にデリケートな状態です。
- じっとしていても「弱った」と思わないように注意
- 隠れ家がないと脱皮時に不安を感じて失敗しやすい
- 脱皮中は触らず、静かな場所で見守りましょう
よくある質問 Q&A
Q. ヤドカリは1匹でも飼えますか?
A: 飼えます。
ただし、複数匹で飼うと行動が活発になり、観察していて楽しくなります。
Q. 引っ越し用の貝殻って本当に必要?
A: 必須です。
成長に合わせて貝殻を変えるため、サイズ違いの貝殻を複数用意してあげましょう。
Q. 海の水をそのまま使ってもいいの?
A: 可能ですが、雑菌や油分が混ざっている可能性があるので、ろ過処理や比重チェックが必要です。
Q. 人工海水ってどれくらい保存できるの?
A: 作った海水は冷暗所で保存すれば1週間程度持ちます。
ただし、濁りや臭いが出たら使用は避けましょう。
まとめ|ヤドカリとの暮らしを楽しもう!
ヤドカリは小さな体ながらも、脱皮をしたり、引っ越ししたりとユニークな行動を見せてくれます。
しっかりとした環境を整えれば、初心者でも無理なく飼育が可能です。
潮干狩りで出会ったヤドカリを、思い出と一緒におうちで育ててみませんか?
観察しているだけでも癒やされ、子どもたちの学びにもつながるはずです。
まずはできるところから、ヤドカリとの暮らしを始めてみましょう!
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